コーヒーのせいで薄毛になるの?
コーヒーを飲み過ぎると薄毛になる
そんなウワサがあることをご存じですか?
コーヒーが薄毛や禿げの原因になってしまうというのですが本当なのでしょうか?
コーヒーを飲むと薄毛になるのではないかと心配している方の多くは、カフェインが髪によくない作用をすると考えているようです。
コーヒーに含まれるカフェインの量は、コーヒーの浸出液の状態では次のようになっています。
- カフェイン: 0.06 g
- タンニン: 0.25 g
浸出法: コーヒー粉末 10 g/熱湯150mL
(日本食品標準成分表による)
本来、コーヒーに含まれるカフェインには、
- 眠気をさます
- 疲労回復
- 利尿作用
- 交感神経刺激
- 胃液の分泌を高める
このような作用があることが広く知られています。
そして、もっとも注目すべきは、
という点です。
カフェインは苦みが強く、交感神経を刺激するので、血液の循環を良くするという効果が期待できるのです。
髪は、毛球の中にある毛母細胞という細胞が分裂することで成長していきます。
毛母細胞の分裂を助けるためには、酸素と栄養が必要不可欠です。
そして、毛母細胞まで酸素と栄養を届けるためには、毛細血管の血流が良い状態であることが大切!
コーヒーを飲むと、コーヒーに含まれるカフェインの作用で交感神経の働きが促進され、血行が良くなります。
血行が良くなると、毛細血管の働きも向上するので、頭皮の血液循環も良好になるというわけです。
カフェインの交感神経刺激作用が、髪の成長にも良い影響を与えてくれそうです。
コーヒーのせいで薄毛になったり、禿げるという心配はまずないと考えていいのではないでしょうか。
注意ポイント
コーヒーに薄毛の予防に期待の成分が
コーヒーには、薄毛や禿げるのを予防するのに期待の成分「クロロゲン酸類」というポリフェノールが含まれています。
その量は豊富で、カフェインよりも多いとされています。
ポリフェノールは抗酸化物質で、アンチエイジングや血液をサラサラにするなどの効果が期待できるといわれています。
頭皮の血流改善にもつながるので、薄毛の予防にもその効果が期待できます。
頭皮への血行が促進されることによって、髪の成長に必要な栄養分が頭皮に行き渡るからです。
コーヒーで薄毛の心配はないが注意点も
適量であれば、コーヒーのせいで薄毛になったり、禿げるという心配はまずないと言っていいでしょう。
しかし、コーヒーの摂取については、注意も必要です。
コーヒーの大量摂取
コーヒーの大量摂取には注意が必要です。
コーヒーに含まれるカフェインは、一度に多く摂ってしまうと、心悸亢進などが起こることが懸念されるからです。
一度に摂取するのは、2杯以下に抑えておいた方が良いとされています。
また、食前に(空腹時に)飲むと、胃の障害を起こしたり、食欲がなくなったりすることもあると言われています。
コーヒーの栄養素
コーヒー100mlに含まれる栄養分
- 水分:99.5g
- タンパク質:0.2g
- 脂質:0.1g
- カルシウム:0.1g
- リン:4mg
- ナトリウム:2.0mg
- カリウム:55mg
- ビタミンB2:0.01mg
- ナイアシン:0.3mg
このように、コーヒーには栄養素というものはほとんど含まれていません。
コーヒーは嗜好性飲料として楽しみ、カフェインの効果で疲労を回復させ、食欲促進などに役立てましょう。
また、コーヒーの香りをかぐと、脳から出るα波が増加し、気持ちを落ち着かせる効果があることがわかっています。
精神のリラックス効果によって、頭皮の血流に悪影響を与えるストレスを取り除いていくと良いでしょう。
ストレスで抜け毛の症状があらわれるのはなぜ?回復のための対策は?
但し、飲み過ぎは良くありません。
リラックス効果が見込めるのは、1日2~3杯までにしておくのが、適量のようです。
コーヒーの摂取時間
コーヒーを飲む際には、摂取時間にも注意し、就寝前のコーヒーは避けましょう。
カフェインの覚醒作用によって、睡眠不足や不眠になってしまっては、自律神経を乱してしまいます。
髪の成長を促す成長ホルモンは、睡眠時に分泌されます。
コーヒーは適量を楽しみ、髪の成長に不可欠な良質な睡眠をとるように心がけましょう。