髪の毛の静電気がひどいと、さまざまな毛髪のトラブルが起きやすくなります。
静電気が原因で起きる毛髪トラブルは、女性の髪にとって、うれしくないものばかりです。
女性の美しい髪を維持するためにも、静電気対策をしっかり行っていきましょう。
髪の毛の静電気がひどいとパサつきの原因に
髪の毛の静電気がひどいと、髪がパサつく原因になります。
ヘアブラシとの摩擦で髪の毛にひどい静電気が起きると、髪の表面のキューティクルがはがれてしまいます。
キューティクルのはがれた髪の毛は、髪のたんぱく質や水分が流失しやすくなり、髪のパサつきなどに悩まされることになってしまいます。
髪のたんぱく質は、
- ツヤ
- ハリ
- コシ
- 水分の保持
などに影響しますので、うるおいある美しい髪を保つためにも大切にしたい成分なのです。
キューティクルは、5~10層に重なり合って髪の内部を保護する役割を持っています。
ところが、キューティクルは摩擦に弱いため、静電気でキューティクルが傷つくと、キューティクルの層が乱れたり、ささくれてしまったりして、髪の艶やかさは失われてしまうことになります。
髪の毛の静電気がひどいと髪にホコリが吸着
ひどい静電気は、髪に空気中のホコリや汚れを吸い寄せます。
ホコリは、プラスやマイナスの電気を帯びた物質に付着しますので、プラスに帯電しやすい髪の毛に吸い寄せられてしまうのです。
静電気によってホコリが付着した髪の毛や頭皮は、他の人から見られたとき、とっても不衛生に映ってしまいます。
せっかくきれいにシャンプーした清潔な髪の毛でも、静電気のせいでホコリや汚れが付着してしまうと、不潔な印象を他人に与えかねません。
付着したホコリは臭いの原因に
ひどい静電気が原因で髪の毛に付着したホコリや汚れは、頭皮の皮脂と混ざり合うことで、頭皮の毛穴に詰まったり、雑菌が繁殖してしまうこともあります。
毛穴が詰まると、新陳代謝がスムーズに進まなくなり、目詰まりを起こした毛穴から皮脂が分泌できなくなって、頭皮の臭いの原因になることも!
また、雑菌が繁殖してしまうと、頭皮の炎症やかゆみ、フケが出る理由になったりすることも考えられます。
頭皮の臭いやフケは、自分自身が不快であるだけでなく、周りの人も不快にさせてしまいます。
髪の毛のひどい静電気をなくすには?
髪の毛のひどい静電気をなくすにはどうすれば良いのでしょうか。
そもそも、静電気は、一方の物質にプラスの電気、もう一方の物質にマイナスの電気を帯びているとき、プラスとマイナスが引き合って起こります。
プラスの電気を帯びた物質にマイナスの電気を帯びた物質が近づくと、マイナスの電気がプラスに帯電した物質へ移動し、放電が起きます。
「パチパチ」という不快な音がするのは、この放電が起こったときです。
物質には、プラスに帯電しやすいものと、マイナスに帯電しやすいものがありますが、髪の毛は、プラスの電気を帯びやすい性質をもっています。
つまり、髪の毛にひどい静電気が起きるのは、マイナスに帯電しやすい「何か」が引き金になって起きるということになります。
天然毛のブラシで静電気防止
髪の毛にひどい静電気が起きるのは、多くの場合、ブラッシングをしているときです。
プラスチック製のブラシはマイナスに帯電しやすい物質のため、プラスに帯電しやすい髪の毛との間で、静電気が起こりやすくなります。
プラスに帯電しやすい髪の毛と、マイナスに帯電しやすいプラスチック製のブラシ。
この組み合わせが、髪の毛にひどい静電気が起きる原因というわけです。
髪の毛の静電気を防ぐには、マイナスに帯電しやすいプラスチックやビニール製のブラシを避けることが必要です。
プラスに帯電しやすい性質の天然素材(豚毛・猪毛)で作られた髪にいいヘアブラシを使うと静電気が起きにくくなります。
静電気によって髪の毛に吸着したホコリや汚れを取り除くときにも、天然素材(豚毛・猪毛)のブラシを使ったブラッシングがおすすめです。
また、シャンプーの前には、天然素材のブラシを使ってブラッシングすることで、あらかじめホコリや汚れを取り除いておきましょう。
シャンプー前のブラッシングは、静電気によって髪の毛に吸着したホコリや汚れを取り除くだけでなく、シャンプーの泡立ちを良くして洗浄効果をアップさせます。
髪の毛の静電気がひどくなる季節に注意
髪の毛の静電気は、湿度とも深い関係があります。
水分は電気を通しやすいので、湿度が高いと空気中の水分から自然に静電気が逃げて帯電しにくくなります。
そのため、湿度が低い冬の季節は乾燥しやすいため、髪の毛にひどい静電気が発生しやすくなります。
冬には暖房器具の使用頻度も増えるので、さらに室内が乾燥します。
髪の毛の静電気がひどい状態が続きやすくなりますので、乾燥しやすい季節や場所には注意しましょう。
髪の毛のひどい静電気は衣類が原因の可能性も
衣類も、その素材によっては、髪の毛にひどい静電気を起こす原因になります。
衣類の素材にも、マイナスに帯電しやすいものと、プラスに帯電しやすいものとがあるためです。
特に冬は、乾燥しやすい季節であることに加えて、セーターやシャツなど衣類の重ね着をする季節でもあります。
衣類の素材の組み合わせによっては、重ね着による静電気が発生しやすくなるので要注意です。
例えば、ウールのセーターとポリエステルのシャツの重ね着は、静電気が発生しやすい組み合わせです。
プラスに帯電しやすいウールと、マイナスに帯電しやすいポリエステルという素材の衣類同士がこすれ合って、静電気が発生しやすくなります。
また、アクリルやポリエステル製のセーターなどの脱ぎ着の際に、髪の毛との摩擦が起き、静電気が発生します。
プラスに帯電しやすい素材
- 髪の毛
- 毛皮
- ウール
- ナイロン
- レーヨン
など
マイナスに帯電しやすい素材
- アクリル
- ポリエステル
- ビニール
- アセテート
など
※綿・麻・絹は、帯電しにくい素材です。
このように、髪の毛の静電気は様々な要因で発生してしまいます。
髪の毛にひどい静電気が発生すると、パサつき、臭い、ホコリの吸着など、不衛生な印象を与えかねません。
天然素材のブラシで髪の毛の静電気を取り除き、女性の髪に清潔な印象を与えるようにしておきたいですね。